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豆
¥3,650
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細挽き
¥3,650
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中挽き
¥3,650
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粗挽き
¥3,650
Ecuador Cruz Loma
農園名:クルス・ロマ農園
生産者:グレース・モラレス・フローレスさん一家
品種: ティピカ
栽培地: 北部ピチンチャ、サンホセ・デ・ミナス
標高: 1450m
エクアドルはコロンビアの南に位置する国で、その国名は赤道が通ることから名付けられたものです。(equator 赤道) 国の財政は、石油に依存してお(約四割)、近年は価格の下落に苦しんでおります。農産物は輸出品が多く、カカオは有名です。コーヒーは19世紀初頭に同国にもたらされ、長年重要な輸出産品として生産されてきました。1980年代に入るとコーヒー国際相場の下落で生産は減少傾向となっていきます。再び増加に転じるものの、それは非常にゆっくりとしたペースで推移しました。今日同国の生産量は世界の約1%程度となっております。特出すべきことは同国の消費量が自国の生産量を上回ることです。同国のインスタントコーヒー消費と輸出(ネスレ・エクアドル社)は有名で、その原料はベトナムのロブスタです。同国では低地でロブスタ栽培も行っており、コロンビアへインスタント用として輸出しております。同国のコーヒー生産コストは他国に比べて極めて高いことがインスタントコーヒー生産と販売の理由です。2000年代に入り、南米各国の高品質コーヒー生産が盛んになり、それはエクアドルでも始まりました。カラベラ社は2007年に同国での活動を開始、2014年前に輸出機能即ち、生産者からの購買拠点
、カッピング設備、ドライミル(首都のキト)を設置しました。同社は特に熱意ある小規模の家族経営の生産者に着目し、PECAチーム(農業指導員)と品質管理チームと共にユニークな高品質コーヒー生産に取り組んでおります。
【エクアドルコーヒー生産状況】
① 収穫期は、6月から12月(ピークは8月から10月)、輸出は9月から3月となっております。コロンビア同様赤道の近い産地故、降雨が多く、一本の木に花、未成熟チェリー、完熟チェリーが同時に見られます。
② 生産地域は北部から南部までアンデス山脈に沿って位置します。北部はピチンチャ、南西部のロハ、南東部ザモラが銘産地として知られています。標高は900〜2500m、農家数約10万軒(同社のパートナー生産者は約180)、一軒の農家の平均的な栽培面積は3ヘクタールと小規模となっています。
③ 生産処理方式はウオッシュドがメイン、近年はハニーやナチュラルを行うところもあります。乾燥場は雨が多いことから屋根付きとなっているようです。
④ 品種はティピカ、ブルボンといった古い品種が約90%を占めているようです。またユニークな品種として、Typica Mejorado(改良型ティピカ)、Sidraがあります。1990年代ネスレの従業員が導入したと言われています。これらはユニークな風味特性を持っております。カラベラ社が葉の遺伝子解析を依頼したところ、Sidraには複数のタイプがあり、エチオピア系、SL系(ティピ
カ、ブルボン系)が含まれていることがわかりました。Typica Mejoradoはティピカではなく、ゲイシャとブルボンの交配から生まれたと推察されています。今後もユニークな風味特性を持つマイクロロットが期待されています。
⑤ 同国の生産コストが高いと申し上げましたが、それは人件費、肥料代に加え、生産性が低い(コロンビアの約7分の1)ことが理由です。生産性の高くない、ティピカやブルボンが多いこともあると思われます。今回ご紹介しますクルス・ロマ農園は、北部ピチンチャにあり、この地はスペイン征服以前に
は遊牧民であったユンボス族が治めていたエリアであり、農学的、天文学的に農業をするには最適な場所であると言い伝えられてきました。農園主はグレース・モラレス・フローレスさんを中心としたその家族です。農園は驚くほど未開なジャングルの中にあり、50年前は農園に通じる道路すらなく、交通手段は徒歩か馬だけでした。グレースさんのおじいさんがこの地に農園を開き、お父さんが引き継ぎました。周囲には2本の歩道があり、山の頂上付近で十字にクロスしていることから、農園名は「クルス(十字架)・ロマ(山、丘)」と名付けられました。お父さんは農園で様々な工程の機械化を試みましたが、輸送路がありませんでした。ならばと、彼は機械整備を習得し、最終的には機械を解体し、農場まで運び込んで組み立てるに至ります。お陰で、クルス・ロマ農園はこの地域で最初の機械を用いた先進的な農園として動き出します。現在の農園主グレースさんは、従来のFWに加え、ハニー製法とナチュラル製法を始めました。お父さんゆずりの開拓心と探求心が彼女を精製方法の追求に導き、コーヒーの可能性を広げるため彼女は精製による高品質コーヒー作りに特に注力しています。農園の総面積は350haで、そのほとんどがジャングルですが、コーヒー生産はその内5haで行われており、他にも果物や野菜も生産しています。
収穫時期: 5月から9月
生産処理: 伝統的な水洗処理(醗酵層で24時間醗酵)後、グリーンハウス式の高床式パティオで
12~15日間の乾燥
農園面積: コーヒー生産5ha/ 農園全体350ha